WadCraftでは、作成したマップの情報を、.wcmという拡張子の付いた独自形式のファイルに保存して管理します。これを、WadCraftでは単にマップファイルと呼びます。
ここでは、マップを作り始める前に、先にマップファイルの名前と保存先を指定しておくために、マップファイルを新規作成してみます。
それでは、ツールバーにある新規作成ボタン を押すか、または「ファイル(F)」メニューの中の「新規作成...」を選択して下さい。
すると、標準の「名前を付けて保存」ダイアログボックスが開きます。ここで、自分の好きな名前を付ければいいのですが、その前に注意しなければならない事が一つあります。
WadCraftでは、マップをビルドして生成したWADファイルを、マップファイルと同じ場所に同じ名前(拡張子以外)で保存します。例えば、マップファイルにtest.wcmという名前を付けて任意のフォルダの中に保存した場合、マップをビルドすると、同じフォルダの中にtest.wadというファイルが作られます。こうして出来上がったWADファイルを、WadCraft上からDOOMを起動させてプレイする時に、コマンドライン引数としてファイルのパス名を渡しますが、このパスの中に空白文字のあるフォルダ名が含まれていると、DOOMプログラムでは、空白文字をコマンドの区切りとして解釈してしまい、正しく動作しない可能性があります。そこで、保存先にはパスの中に空白文字を含まない場所を選び、もちろんファイル名にも空白文字を入れないで下さい。例えば、「マイ ドキュメント(My Documents)」などのフォルダはパス名に空白文字を含みますので使えません。
以上の条件が整ったら、名前を入力して、「保存」ボタンを押して下さい。
すると今度は、図1のようなダイアログボックスが現れます。
図1 「ゲームマップの変更」ダイアログボックス
このダイアログボックスの中のドロップダウンリストには、MAP01からMAP32までの項目がありますので、どのマップとして作るかを選択して下さい。WadCraftではこれらを、ゲームの中のどのマップかという事を強調して『ゲームマップ』と呼んでいます。このゲームマップは、マップの作成中いつでも、「設定(S)」メニューの中の「ゲームマップの変更...」を選択して変える事が出来ます。
今回は、最初にマップファイルの名前と保存場所を決めましたが、「ファイル(F)」メニューの中の「名前を付けて保存...」を選択すれば、後から設定する事も出来ます。
デフォルトでは、マップファイルの名前はuntitled.wcmになり、保存場所はWadCraftのプログラムファイルがあるフォルダの中になります。もしデフォルトのままにする場合は、WadCraftを置くフォルダのパス名も、空白文字を含まないようにしなければなりません。