DOS用として発売されたDOOMには、大きく分けて、(初代)DOOMとDOOMUの二つのタイプがあります。DOOMUの後にも、Ultimate DOOMとFinal DOOMという二つの製品が発売されましたが、前者はDOOM、後者はDOOMUのタイプに属します。
通常、DOOMのレベルエディタでは、プロジェクトを作る時に、どちらのタイプのマップで作るかを指定しますが、WadCraftでは、プログラムの簡易化のために、作れるマップのタイプをDOOMUに一本化しています。
従って、WadCraftでは、ユーザーがDOOMUを持っている事を前提としています。そうは言っても、オリジナルのDOS用のDOOMを今でも持っている人はあまりいないでしょうし、持っていたとしても、今のWindowsではプログラムを起動させる事も難しいです。そこで今、主流になっているのは、プログラムだけは、WindowsなどのOS用に作られたソースポートを使い、ゲームのリソースを収めたデータは、DOSの時と同じもの使う方法です。このDOOMで使うデータファイルは、WADファイルと呼ばれ、.wadという拡張子が付いています。WadCraftを使うには、DOOMU用のWADファイルであるDOOM2.WADというファイルが必要です。ゲームプログラムの方は、上で言ったソースポートをインターネット上で簡単に入手する事が出来ますが、WADファイルだけは、製品版のDOOMを買わなければ手に入りません。製品版のDOOMは、それまで発売されたDOOM系列の作品のいくつかを組み合わせたパッケージが、度々売られていますが、その中にDOOMUがあれば、DOOM2.WADも必ずいっしょにあるはずです。これ以降は、ユーザーがDOOM2.WADを持っているものとして話を進めます。
まず、DOOM2.WADを置く場所ですが、これも通常のレベルエディタであれば、WADファイルのあるディレクトリ(普通は、DOOMのプログラムがあるディレクトリ)を指定するだけなのですが、WadCraftでは、カレントディレクトリにDOOM2.WADがある事を前提としています。DOOM2.WADは、サイズが約14MBありますが、現在の一般的なハードディスクの容量に較べたら微々たるものなどで、コピーをして、WadCraft.exeがあるフォルダの中にいっしょに置いて下さい。
WadCraftのプログラム自体の置き場所については、アーカイブファイルから取り出した WadCraft.exeとwadcraft.chm、そしてDOOM2.WADの三つのファイルが同じフォルダの中にあれば、基本的にはどこにあっても構いません。ただし、後で述べる理由で、ファイルのパスの中に空白文字を含むディレクトリ名があると不都合な時があります。